アイドルのイメージビデオは過激化の一途を辿るのみ、の様相を呈している。
それは判り易く彼女たちが身に着ける水着に現れている。
・・・というか、現在の水着は水着と呼ぶ事が憚られる程の布面積であり、しかも如何にその面積を小さくするか?に力が注がれている。
現在の水着は、T字・Y字・O字・V字と呼ばれる布面積が定番であり、ハイレグもスーパーハイレグがデフォルトである。更にそこにトップレスが加わる兆しが見える。
トップレスと言っても流石にトップは隠さなくてはならないので、上はニップレスを張っただけで、下は布面積の少ないTバックという、グラビアアイドルとしての限界を推し進めた水着、というかコスチュームが主流になりつつある。
そこに来てビデオの内容も、疑似セックスを想像させるアングル・シチュエーションのみとなっている。こういった内容については2000年代以降の着エロブームから脈々と受け継がれているのだが、こういった内容がほぼすべてのグラビアアイドルの共通事項となっている。
身体を隠す面積を極限まで少なくし、性行為を想像させる内容を連発して、グラビアアイドルです!と言われても、どこかズレている感じがするのは古い人間だからであろうか?
今回紹介する「橋本ひかり」も、そんなグラビアアイドルの一人だ。
巨乳でもなくセクシー系のルックスでもない、いわゆるアイドル顔の彼女が、きわど過ぎる水着を着け、カメラの前で腰を振りアイスを舐める。少し前なら、こんな子が過激な事を!と目を惹きつける事が出来ただろうが、現在のグラビアアイドルはみんなやってる表現であり、そこに目新しさはない。
それでも、過激傾向を止めるわけにはいかない所が痛々しい。
ここまで来ると、パッと見た目はAVと変わらないが、当然AVではない。そもそも、AVに対抗してまで何を魅せようとしているのか?
AVとのボーダーレス状態まできたアイドルイメージビデオだが、今後はおとなしい方向に舵が切られるだろうか?それとも、過激イメージビデオという一ジャンルを築くまで止まらないだろうか?
確かに裸よりは、少しの着衣でエロいポーズをとっている方が扇情的な場合もある。というか、現在のグラビアアイドルのウリはそれだ。だが、そこから先があるのだろうか?
イエローキャブ全盛期、グラビアアイドルは売れる糸口をつかむ為に肌を露出した。売れてくると徐々に服を着て行ったのだ。これは、グラビアが大きな目標の為のステップであるという位置づけだが、果たして現在の過激路線イメージビデオに出演しているグラビアアイドルは、そこまで考えているのだろうか?
アイドル自体は考えていても、事務所がそれを考えていない場合・・・ブレイク後はそのアイドルにとってツラい事しか起きないだろう。
志の無い、エロを切り売りする泡沫グラビアアイドルだらけの現在に少し憂いている・・・
*グラビアアイドルの現状を語る為に、今回「橋本あかり」さんを引き合いに出したが、彼女の志が低い、と言っているわけでは無い事をご理解下さい。
Comments