今回の特集は、デートシミュレーションゲーム。
ゲーム性の多様化も有り、かなりあいまいなジャンルだが、基本女の子との疑似恋愛を楽しむ事が目的のゲームだ。
ファミコンを含めゲーム歴はそこそこ長い。現在はPCでゲームをする事が基本となっているが、そのPCでゲームをプレイする基本スタイルを確立したのは、PC-98時代の「美少女ゲーム」である。
そして、PCで一番最初に購入した美少女ゲームは、カクテルソフトの「きゃんきゃん★バニー」だった。ゲームについては紹介ページに譲るが、このゲーム性がデートシミュレーションの基本形であると言える。まぁ、デートと言いつつ実際はセックスまで持ち込む事が目的なのだが、PCゲームではもはやそれがデフォルトなので気にしない様に。(笑)
青臭い中二病を引きずる高校時代に、この様な美少女ゲームにハマった事は良いのか悪いのかは良く判らないが、現在こうしてゲーム関連のブログを書くという趣味には十分プラスに作用している。
疑似恋愛を楽しむゲームは、結局フラグ管理のゲームと言える。きゃんきゃん★バニーでは、セックスまでのLOVEメーターの管理がそれで、殆どのゲームがコレに準拠している。それを昇華させたのはelfの「同級生」だ。
ナンパシミュレーションとも言われた名作ゲームだが、入り組んだフラグ管理は実際に街を歩いて女の子に会いに行くという操作方法も含め、リアルに感じる事が出来た。
ゲームなので当然全てが脳内補完で進行するのだが、時間(フラグ)管理と街を歩く(場合によっては電車に乗る)という操作の臨場感で、正に実際の生活を疑似体験している気分になり、ゲーム世界に入り込む事が出来た。当然ながら竹井正樹氏の原画の力も絶大だった。
ゲームである以上、いくらリアルになっても疑似恋愛という枠を出る事は無いのだが、如何に世界(現実世界とは限らない)にのめり込ませるか、というところが各ゲームのウリとなっていく。複雑なフラグ管理では無くても、その世界を感じる事が出来る点が重要なのだ。
今回紹介した「YAMA LOVER」 は、同級生の流れを汲む作品だ。時間管理が重要要素ではあるが、複雑な管理は必要なく話を進めていく事が出来る。山手線という限られたステージで、音響による電車内のリアルさを追求した事で、世界観に引き込む事に成功している。
また、「Quickie: A Love Hotel Story」 は、フラグに関しては通常のアドヴェンチャーゲームの様な感じだが、平面的とはいえリアルに描かれた東京の街を移動し、女の子に会いに行くという操作で世界に入り込ませる。そこにアクション性のあるラブホテル経営パートが組み合わされ、いわゆる遊べるエロゲーとして成立している。女の子と仲良くなる=セックスする、という事をラブホテル経営という直接的なゲームとして表現しているところが面白い。
「Perfect Date」に至っては、セックスする事を前面に押し出しており、ナンパ部分の2択とオイルマッサージ手順がフラグだ。代わりにグラフィックは超絶美麗で、確かにこのグラフィックでエロが見られるのであれば、単純な作業も頑張れる、という気にさせる。(笑)
転換期とも言える同級生以降、同様のゲームが量産されるが時代はノベルゲームへとシフトし、面倒くさいフラグ管理タイプの恋愛シミュレーションはニッチ系へシフトしていく。
シミュレーションと呼ばれるくらいなので、没入出来るか、共感できるかが重要なゲーム性となるが、各ゲームではグラフィック・キャラクター・操作・音響で特化し上手く作られている。
そして、デートシミュレーションを楽しめるかどうかは、プレイヤーの脳内補完能力に依存する所が大きい事に変わりはない。
プレイヤーも、脳内補完能力を鍛える為に、現実世界を良く知る努力を惜しんではいけない。
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