今回の特集はカードゲーム。
トランプ、花札というベーシックなものから、トレーディングカードゲーム等、カードゲームは人気のジャンルだ。
基本となるルールは、山札からランダムで配られる手札で役を作り、相手と優劣を競う。
多分に運の要素が絡むわけだが、ここが面白さの一つ。単純なルールにランダム要素が加わる事で、毎回スリリングなゲーム展開を楽しむ事が出来る。これが中毒性に変わりプレイモチベーションの維持に大きな役割を果たしている。
カードゲームで一つ思い出のゲームがある。
「ドラゴンランスカードゲーム」というゲームで、テーブルトークRPGを元にしたヒロイックファンタジー小説の金字塔「ドラゴンランス戦記」をモチーフにしたカードゲームだ。
ドラゴンランス戦記に関しては、別コラムを設けたいが、元々テーブルトークRPGであるD&D(ダンジョンズ&ドラゴンズ)の上位シリーズAD&D(アドバンスドダンジョンズ&ドラゴンズ)をモチーフにした小説である。
私の学生時代は(恐らく)最初のファンタジーゲームブームであり、それらのゲームの体系を作ったという触れ込みで、海外のファンタジー小説が翻訳され出版されていた。また、当時は第一次テーブルトークRPGブームでもあり、こうしたファンタジー系関連商品は多数発売されていた。
このゲームは、今は無き神田神保町の「書泉ブックマート」で購入したと記憶している。
定かではないが、専門学校体験入学の際訪れたのではなかっただろうか。いずれにしろ、田舎では販売されていない珍しいアイテムとして購入した。
田舎に帰り最初はテーブルトーク仲間とプレイしていたのだが、やがて授業の合間や帰りの電車を待つ間の暇つぶしとして学校に持ち込んで遊ぶようになった。
クラスメイトはテーブルトークにほぼ興味が無く、当然元になった小説も読んでいなかったのだが、(多少複雑なルールではあったが)普通のカードゲームとして、そこそこプレイ人口を増やす事が出来た。元ネタを知らないクラスメートが、暇つぶしとはいえ、このゲームにハマった事はカードゲームの普遍的な面白さを端的に得たエピソードだと思っている。
この、なんとなく遊べてしまうという感覚もカードゲームの特徴ではないだろうか?
そして、なんといってもみんなでワイワイとプレイ出来る、これがカードゲームの基本的面白さだろう。
さて、例に出したアナログカードゲームは、トレーディング要素を加え大きな人気を博す事になる。いわゆるデッキ構築型と呼ばれるゲームの原型がこの時出来た。
トレーディングカードの収集要素は、男子であれば本能的にハマる事が判っている。そこにレアカード等の希少価値が加わりその熱気は過熱していく。
カードゲームもアナログ時代を経て、デジタルの世界に戦場を移していくが、アナログ収集要素を持つガンバライド等は、昭和時代の様な子供たちのコミュニティ形成にも一役買っているのではなかろうか?そんな光景も、オンラインプレイが当たり前になる事で、徐々に減っていくのかと思うと、どこか悲しい気分になるものだ。
先にも述べた通り、カードゲームは基本のルールがほぼ統一されている。(もちろん若干の違いはある)その中で他のゲームと差別化を図るのは、ズバリ、カードの絵柄だ。 アナログ時代の美麗なイラストを使ったカードゲームは、カード自体に価値があり、そこにトレード要素が加わり大人気となった。 そして、デジタル時代では、対戦画面で動くキャラクターがその魅力でプレイヤーを惹きつけている。
アナログカードで、しかもトレードするという機会は大幅に減ってる現在、デジタルゲームでカードゲームをプレイする事が多くなり、みんなでワイワイからソロプレイで黙々という感じにプレイスタイルが変わってきている。(これはカードゲームに限った話ではないが・・・)
とはいえ、収集と運が絡むゲーム性は不変であり、カード・キャラが好きであれば普通に楽しく遊べるジャンルである。
今回の特集でも、硬軟色々なカードゲームを取り上げているが、どれも面白く繰り返しプレイ出来る作品ばかりだ。
この記事を読んで、カードゲームの魅力を今一度確かめて頂けたら幸いだ。
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