16bitの美少女たち
- 竜騎士
- 11 分前
- 読了時間: 3分

現在PCでゲームを楽しむ生活を送っているが、私とPCの出会いは古い。この件に関しては過去にもコラムを設けているが、近所の子が所有していたPCに触れた事が切っ掛けだ。
ただ、その時はボタン(?)の沢山あるキーボードが「面倒」というイメージがあり、ゲームをする為のカセットテープ(フロッピーディスクだったかもしれない)も馴染みがなく「難しい」というイメージも有り、PCが欲しい!とは思わなかった。
PCを購入する切っ掛けは雑誌の懸賞で当選した「セイバー」というゲームを遊ぶ為であり、それが無ければ恐らくPC購入は3~5年は遅れたのではないかと思う。
PCを持っていなくとも雑誌はしっかり購入し、ゲームの情報は仕入れていたが、やはりPCは高額な商品であり、資金用意にはそれなりに時間がかかったと思われるからだ。

私がPCゲームで遊びまくる切っ掛けは「美少女ゲーム」であり、それが目に付き始めるのは雑誌「コンプティーク」の「ちょっとHな福袋」コーナーであるが、それが発展し、美少女ゲーム専門誌の創刊ラッシュが始まる。情報が一気に流入する事となり、毎回どのゲームを購入しようか、と悩む事になる。

さて、美少女ゲームの魅力は、何を於いても美少女のグラフィックである。
当時のグラフィックは、いわゆるアニメ調のグラフィックが主流であったが、これは当時のPC性能を考えるとベストであり、日本ではアニメ文化が醸成されていた為全く違和感がない状態であったと言える。
更に、PCはファミコン等の家庭用ゲーム機に比べ解像度が高く、当時の青臭いゲーム少年にはめちゃくちゃキレイな画像に見えた。
個人的にオタク第一世代でありアニメはかなり好きだったし、男子である為流れでアニメの女性キャラには大きな思い入れや関心があった。
そして、親和性の高いゲームに於いても女性キャラが好きだったし、最先端(と思っていた)の技術で描かれた美少女にハマらない理由は無かったのだ。

当時のゲーム画面を見ると、キャラクター的にデッサンがおかしい作品が多かった。これは、単純にプロではない社内や同人で絵が得意な人が描いていた、というだけの事だとは思う。それでも、描きこまれている様に見えたのは、解像度の高いデジタル画像だったからだ。
今観ると相当しょぼい画面だが、日本人に親和性の高いアニメ調美少女が描かれたデジタル画像は実に魅力的だった。
CG描画レベルは急上昇し、ゲームグラフィックはアニメ系・リアル系に大別され、それぞれ精度を高めている。当然ながら両者に長所短所があるが、ゲーム内容に合っていればどちらでも構わない。
しかし、古参ゲーマーとしてはノスタルジーを感じる粗いドット絵に心惹かれてしまうのだ。
ノスタルジーに浸る事は温故知新の始まりである。画像が粗くとも表現が可能なのはゲームならでは。ゲーム性に「古い」・「新しい」はあまり関係が無く、面白いか面白くないかだけなので、表現は2の次3の次である事を考えれば、今後も心ときめく16bitの美少女が登場するかもしれない。
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