ダークシールは、データイーストが発売した斜め見下ろし視点のファンタジーアクションゲーム。 操作形態は8方向1レバー+2ボタン。レバーで自キャラを移動、ボタンは攻撃と魔法となっている。
操作できるキャラは「騎士」「魔法使い」「吟遊詩人」「忍者」の4名。それぞれ、攻撃力や移動速度、魔法の種類等が異なる。
魔法の使用方法が特殊で、魔法ボタンで発動するのだが、使いたい魔法は自分でタイミング良くボタンを押さなければならない。 具体的には、画面上部で自動的にパラパラと捲れている魔法書が自分の使いたい魔法のページになった時にボタンを押すのだ。 とはいえ、当時は全く何も考えずピンチになったら緊急回避として魔法を使っていた気がする・・・ 正直このゲームでそれ程多く遊んだ記憶は無いのだが、VGM(ビデオゲームミュージック)CDを買い、そのアレンジ曲(ヴォーカルVer)が素晴らしかったので印象に残っている。 ヴォーカル以外のBGMも重厚で聞き応えがあるので、機会があればぜひ聞いて頂きたい。 データイーストは、マニア一般的に「デコゲー」と呼ばれる「妙なゲームを造る会社」というイメージが先行しているが、このダークシールを始め、「ファイティングファンタジー」や「デスブレイド」等ファンタジーを題材にしたゲームに関しては、重厚なイメージの世界観を持つゲームを造る会社である。(これはこれで人を選ぶが・・・) 先程述べた様に、このゲームをプレイしまくった事は無い。しかし、ある思い出と共に私の心に残るゲームなのだ。 当時はドラクエを始めとするコンピュータファンタジーRPGが人気であり、そのRPG的要素をモチーフにしたファンタジー世界の小説・アニメ・ゲーム等の人気がじわじわと上昇していた時期。 このファンタジー世界の人気ぶりに関しては、中学生の頃からテーブルトークRPGを嗜んできた身として、かなり嬉しい出来事であった。 そんな機運の中、専門学校入学と重なるこの時期、学校のテーブルトークRPGサークルに入るのは当然の流れであった。そしてその年に一緒にサークルに入った仲間に唯一の女性が居た。 現在では珍しくないのだろうが、当時女性のしかもテーブルトークRPGプレイヤーはそれ程居なかったのではなかろうか? その娘は紅一点という事でサークル内に於いて多少の注目を集めた。とは言え、個人的には一緒にセッションを行う事も少なく、それ程関心は無かった。 何事も無く学校を卒業し一人暮らしを開始していたある時、件の彼女から電話が掛かってきた。詳しい経緯は忘れたが、久し振りに合おう、というので待ち合わせ場所に向かった。 くどい様だが、彼女に対し恋愛感情はなかったので喫茶店で少し話して別れるつもりでいた。 実際会ってみると時間もあるし折角だから、という事で街をぶらつく事になったのだが、この時時間潰しにゲーセンに入りプレイしたのが「ダークシール」だった。 その後、水族館か映画に行こうと思ったが資金が無く無料のプラネタリウムを見た記憶がある。 その時の彼女は妙に積極的で、いきなり腕を組んできたりしたので内心かなり焦っていた。 良い時間になり、じゃあ、と別れようとした所、彼女は「部屋が見たい」と言い出した。 この時多少良い気分になっていたのだろう、私は彼女を部屋に案内した。部屋を見るなりその散らかり様に辟易したのか、彼女が掃除をしてくれた。水周りとかほったらかしだったので相当汚れていたが綺麗にしてくれたのだ。 その後、彼女は「泊まらせてくれ」等と言い出した。流石にマズいと思ったが、時間も時間だし了承した。 この後の展開は、皆さんが想像する様な事にはならない。 彼女とは何も無く、翌朝彼女を駅まで送って終了する。その後、彼女に会う事もなかった。 今思うに、彼女は何かの問題を抱えていたのではなかろうか?そのストレスでとにかく身近な誰かに会いに来たのではなかろうか? それにしても、彼女が少しでも自分好みの要素を持っていたならば・・・危ない状況であった・・・
と、長々惚気た様な話をしてきたが、ダークシールは女の子と一緒にプレイしたゲームとして思い出に残っている、という事である。 <了>