新しく、読破した書籍を紹介するコラムを開始する。
主にゲームに関係する書籍の紹介となる。
初回はこちらの「脱衣麻雀文化研究概論 ダイナックスと日本物産」 著 みぐぞう
を紹介。
文化研究概論、と大袈裟なタイトルが付いているが、内容は過去にアーケードゲームを中心に脱衣麻雀ゲームを発売していたダイナックスと日本物産の各ゲームについてのレビューである。
ゲームレビューは数多く発表されているが、脱衣麻雀ゲームに絞ったモノは珍しい。
現在はほぼ死滅したジャンルである脱衣麻雀は、その昔どんな小さなゲームセンターでも設置してあった。
というか、判り易いプレイモチベーションと客層ニーズに合致して、無くてはならないジャンルだったと思う。
余談だが、私が勤めていたゲームセンターでも、急にインカム(売上)が伸びる台があり、驚いたものだ。
基本ゲームとしてはすでに確立されているので、後はどれだけプレイヤーを惹きつける付加価値があるかどうかが条件。
つまり、どれだけカワイイ女の子が登場するか、が第一であり、その他に(ボーナスゲームを含む)難易度調整が重要だった。
ページの3分の2が日本物産作品のレビューに費やされているのだが、後半になるにつれて当時のリアル系グラフィックが不気味系である、と連呼される。
確かに紹介されたリアル系作品の画像は、当時の他社製品と比べると見劣りするが、個人的には不気味、とはみえない。この辺りは、好みの問題であろう。
それでも、各ゲームについてきちんとレビューされており、好きなんだろうな、という想いが伝わってくる。
さて、私がこの書籍を読んで感じたのは、ニッチなジャンルでも丁寧に文章を綴っていく事でしっかりした書籍になる、という事だ。
この書籍は、元々同人誌でその内容を再編集したものだが、コレが同人誌の力ではないか、と思っている。
同人誌は、好きである、伝えたい、という想いだけで作られるものであるが、それを形にする事は軽い気持ちでは出来ない。 しっかりした文章と構成力、取材等の努力が必要なのだ、と当たり前の事を気付かさせてくれた。
Comentarios