今回紹介するのは、エキサイティングプロレス。ユークスが開発したアメリカンプロレスをモチーフにしたプロレスゲーム。
アメリカのプロレス団体WWF(現WWE)に所属するスーパースター(レスラー)が、実名で登場する事がウリで、試合形式も同団体の様々なルールで行う事が可能。
ゲームは見降ろし方のオーソドックスなプロレスゲームで、その軽快なアクションとアメリカンプロレスの雰囲気を楽しむ事が出来、非常に面白いゲームだった。
この作品はシリーズ化されており、エキサイティングプロレスとしては7まで作成されている。(7以降はWWEシリーズとして現在もシリーズは続行中)
私は、2から5までを死ぬほど遊んだのだが、このアメリカンプロレスの雰囲気を楽しむ、という事は、当時の自分としては未知の体験だった。
プロレスは好きだったが、国内団体の新日本プロレス推しだったし、そもそも、当時は女子プロレスの方に夢中だった。
そんな私にアメリカンプロレスの楽しさを教えてくれたのは、当時のバイト先の仲間のお兄さんだった。彼とはプロレスとゲームが好きという共通点があり、ほどなくして休日に家に呼び、日がな一日一緒にゲームをプレイしまくるという仲になった。
本当に1日中プレイしていたのだが、どうしても2人協力や対戦が出来るゲームが接待ゲームとして君臨する事になる。
様々なゲームをプレイしていたが、プロレスゲームは特にプレイしたタイトルだ。
エキサイティングプロレス以外にも闘魂列伝が人気タイトルだった。
アメリカンプロレスと日本のプロレスの違いを思い知ったのは、先ず、選手の事をレスラーではなくスーパースターと呼ぶ事。更に、良く判らない試合形式。金網はともかく、TLCとか最初は「なんだそれ?」という不信感を抱いたのだが、試合の模様を見ていくと全く日本のプロレスとは異なるプロレスエンタテインメントである事に気付いた。全く別物と割り切って観る事で、その面白さを理解したのだ。
アメリカンプロレスの最たるエンタメ性は、ディーヴァの存在。スーパースターと共にセコンドとして登場したり、自ら戦ったりする女性スーパースターで、強く美しい女性が多かった。そして、彼女たちが行う「ブラ&パンティマッチ」の破壊力は相当なものだった。
大観衆の前で公然とキャットファイトを繰り広げるディーヴァに当時は結構な衝(笑)撃を受けた。
さて、エキサイティングプロレスに関しては、オリジナルスーパースターの作成が大いに盛り上がった。逆にこのスーパースターエディットモードが無ければ、あれほどやり込んだかは疑問だ。素体だけではなく入場シーンまで作る事が出来た為、各々設定を考えて作り込んだ為、よりプレイに感情移入出来たのだろう。
件の友人とは、お互いの生活環境の変化で現在すっかり疎遠になっているのだが、ゲームと共に当時の楽しい思い出がよみがえる。
ゲームは楽しさだけではなく、プレイ時の思い出をも想起させる、実に魅力的な一つの文化である。
<了>
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