
今回読破したのは「OLDGAMERES HISTORY VOL10 シューティングゲーム円熟期編」
1992年から2005年にかけて発売されたシューティングゲームを紹介する内容。
個人的にシューティングゲームは苦手で、夢中になったゲームはほぼ無いのだが、雑誌などの紹介で名前は知っている作品が多数あり、楽しく読む事が出来た。
シューティングゲームは、アーケードゲームを中心にゲーム黎明期からゲーム界を盛り上げてきたジャンル。
ハイスコアやそれに伴うゲーム攻略文化の礎を築いてきた。
しかし、この書籍で紹介されているゲームの発売年代時、そのハイスコア重視の攻略から内容はマニア向けとなり、新規参入プレイヤーが離れガラパゴス化が進んでいた。
更に、ストⅡの登場でゲームセンター(ゲーム業界)の空気が変わり、完全に斜陽化していった。
書籍ではいわゆる「弾幕系」シューティングゲームがカンフル剤となり、ジャンルの延命措置が図られた、とあったが、個人的にはあの弾幕画面を見てチャレンジしようという初心者はそうそう居なかったのではないか?と思っている。
勿論、これはオーソドックスな縦シューティングで思考停止しているオールドゲーマーの考えであるのだが、やはり、対戦格闘や音楽ゲーム、プライズゲーム一色のゲームセンターという土俵で戦う事は避けるべきだったと思う。
スマートフォンを始め、ゲームのプレイ環境が大きく変わってきた現在であれば、また新たなブームを巻き起こせる可能性はあると思われる。
その時の為に、過去の遺産をきちんと残すという意味でこうした書籍の役割は大きい。
ちなみに、この書籍はシリーズでありジャンル毎に多くのシリーズが発売されている。
感心するのは記事のレイアウトで、1作品1~2ページで読み切る様に構成されている。写真と記事のバランスも統一感があり実に読みやすいのだ。
現在、ジャンルは一通り出尽くして一段落した雰囲気ではあるが、まだまだ埋もれたゲームはあるだろうし、こうしたアーカイブ的活動は続けていって欲しいと切に願う。
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