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執筆者の写真竜騎士

対戦格闘ゲームとCPU戦

ゲームのプレイ形式は大きく2つに分かれる。

CPU戦と対人戦だ。

コンピュータゲームに関しては、昔は(一部を除き)CPU戦しかなかった。逆にアナログゲーム(カードゲームや将棋等、)は対人戦しかなかった。

コンピュータゲームの進化に伴い、アナログゲームが取り込まれてくると対人戦の割合が増えて行く事になり、その最たるものが「対戦格闘ゲーム」となる。


対戦格闘ゲームブームの火付け役は、カプコンの「ストリートファイターⅡ」(ストⅡ)だが、このゲームも登場時はそれほど対人戦が行われてはいなかった。この理由は、ストⅡ登場前まで対人戦が出来るゲームがほぼ無く、プレイヤーに対人戦をプレイする意識が薄かった事が挙げられる。

しかし、アーケードゲーム専門誌「ゲーメスト」の特集記事と対戦台の登場で、対人戦は大きく盛り上がるブームとなった。その後、対戦格闘ゲームブームは続き、現在はネットを介した対戦で世界中の人と対戦が出来る環境が整っている。


そんな中でも、私個人としては対戦格闘ゲームで対人戦をプレイする事はほぼ無い。

それは何故か?

以前のコラムでも述べたが、基本的に「弱い」からだ。単純に負ける事が判っているので、わざわざ対戦する必要は無いという事だ。そして、特に強くなりたいという向上心もない。

では、何故強くなりたくないのか?

これに関して、プロゲーマーであるウメハラ氏が、自身のYouTubeチャンネルで述べていた言葉が端的に現わしている。

彼はカプコンの対戦格闘ゲーム「ヴァンパイア」について、キャラを動かす事は楽しいが、対戦ゲームとしては(当時)複雑すぎて積極的にプレイしなかった、という様な事を述べていた。つまり、ヴァンパイアは、対戦格闘ゲームとしてではなくアクションゲームとして認識していたというのだ。


対戦格闘ゲームというジャンルがアクションゲームというジャンルから独立するのはストⅡ以降、3Dを含め良質なゲームが発売され続けてからだ。それまでは対戦格闘ゲームも、大きな分類ではアクションゲームに属する為、ベルトスクロール等の「キャラクターにアクションをさせるゲーム」として楽しむ人がいても全く不思議ではない。

つまり、私は対戦格闘ゲームを「アクションゲーム」=キャラクターを動かして楽しむゲームと認識している為、特別強くなりたいわけでもなく、CPU戦でプレイするだけで満足しているという状況が、対戦格闘ゲームで対人戦をプレイしない大きな理由なのだ。


現在の対戦格闘ゲームの地位を確立したのは、前述の通りストⅡであり、ゲームセンターという空間だった。そして、その両者を繋ぐ存在であった雑誌ゲーメストの存在も大きい。対戦格闘ゲームが流行り出すと、ゲーセンを訪れる客層も変化する。ゲーム自体のメディアミックス化もあり、元々ゲームに興味が無かった人も対戦ゲームを始めアーケードゲームをプレイする様になった。いわゆるライト層の登場だ。ライト層は件のゲーメストではキャラのイラスト投稿に血心を注ぐタイプで、ゲームの世界観はプレイよりもイラストやコスプレ等で再現する。私はその様なライト層の流れを汲むゲーマーである。


長々言い訳じみた事を述べてきたが、対戦格闘ゲームが1ジャンルとして確立された現在でもライト層は存在するし、そもそも対人戦をプレイしない権利は誰にでもある。時々いるのだが、CPU戦ばかりで楽しいのか?と聞いてくる人がいる。

ハッキリ言おう。


「楽しいですよ」


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