このコラムでは、私がこれまで触れてきたゲームの中で、特に記憶に残るゲームを紹介していく。尚、「触れてきた」という意味は、実際に遊んだ、というだけではなく、見掛けただけ、というゲームも含む。まぁ、本当に気になるゲームについて、思い出を語っていく内容がメインとなる。また、各作品に関して詳しいデータ(発売時期等)は述べないし、記憶の希釈で間違っている部分もあるだろうが、ご容赦願いたい。
では、早速行ってみよう!
1本目 「ダークエッジ」
セガが業務用で発売した対戦格闘ゲーム。
1レバー5ボタンで、レバーで移動、各ボタンは弱・強のパンチとキック、それとジャンプ。最大の特徴は、キャラを地上で円形にぐるぐる移動させる事が可能な疑似3Dフィールドだ。
このゲームは、当時勤めていたゲーセンのコネで1回だけ観に行く事が出来た、アーケードゲームの展示会(AOUショー)で観た事が思い出に残っている。
当時はストⅡの大ヒットに伴う対戦格闘ゲームブームの黎明期であり、各社が対戦格闘ゲームを発売していた。しかし、殆ど、というかこのゲーム以外はストⅡの模倣であり、そして、殆どのゲームはストⅡ程完成度が高くなかった。
このゲームはそれらとは全く異なり、フィールドを自在に動ける、という事で先ず見た目に「違い」が判った。そして、自由な移動が「リアル」に感じられた。また、近未来のサイバーパンク的世界観も個人的に刺さった設定だった。
そんなわけで、ショー会場で一通りプレイし大変気に入ったので、勤務先のゲーセンに無理やり入れてもらった経緯がある。しかし、操作系を含めかなり取っつきにくい仕様で、その他のストⅡもどきゲームに比べ遥かにインカムは悪かった。そして、ひっそりと消えて行ってしまった・・・^_^;
世間の評価も概ね上記の通りで、カルトゲームとして語り継がれていく事になる。
しかし、ゲーメスト の表紙になったり(もちろん攻略もあった)、ゲーメスト編集部内でも評価は高かったようで、自分と同じ様に雑誌が評価してくれていた事を嬉しく思った。
移植には恵まれておらず、現在プレイするには、基盤か「アストロシティミニ」を購入するしかない。取り敢えず、お得なアストロシティミニ購入をお勧めする。
2本目 「NOVA~魅入られた肢体~」
*このゲームはアダルトゲームです。
CAT`S PROがPC用ゲームとして発売したアダルトノベルゲーム。
宇宙船パーシング号内で起こる3つの事件(?)を体験する内容で、選択肢は出てくるが基本1本道のオムニバス形式の物語を楽しむ事が出来る。どのシナリオでも同じ舞台・キャラクターが登場するが、シナリオ毎に役回りや性格が異なり、それぞれ違った雰囲気の物語が楽しめた。
当時の美少女ゲームは、既に手軽にエロシーンが拝めるノベルゲームへの道を辿っていたようで、このゲームに限らず、アドヴェンチャーゲームと紹介されながら、実際はノベルゲームだった、という作品が多数存在した。
個人的にその様なゲームを購入する事は極力控えていたが、このゲームは完全にキャラクターが好みだったので購入した。(私がプレイするゲームを選ぶ基準は、単純にキャラクターが好きかどうかである)
思い出としては、このゲームの原画集を購入した事である。「パソコンパラダイス」(だったと思う)の同人誌紹介で原画集を知り、現金書留で購入申込みをした記憶がある。実は、これが東京に出てきて初めて購入した同人誌だ。
3本目「X-MEN」
X-MENのゲームというと、カプコンの対戦格闘ゲームを思い浮かべる人が大半だと思うが、ここで紹介するのは、コナミが業務用で発売したベルトスクロールアクションのX-MENだ。
1レバー3ボタン。レバーで移動、ボタンはアタック・ジャンプ・必殺技。
全体的に動きが軽く、爽快感がある様な無い様な・・・そのユルっとした動きが個人的には余り好きでは無かった。
このゲームも当時勤めていたゲーセンに入荷していたが、やはり対戦格闘ゲーム(というかストⅡ)の人気には及ばず、インカムが振るわずに早々に消えて行ったイメージだ。ただ、何故かBGMが大きく設定されていて、音楽は良く覚えている。この年から翌年にかけてのコナミアーケードゲームのVGMは実に素晴らしかった。
この当時、このゲームに限らず他社も含め海外市場を意識した版権モノが多数制作されていたのだが、偶然なのだろうか?
一応、BSか何かでX-MENのアニメを放映していたり、アメコミのローカライズコミックも発売されたりで、若干アメコミのブームが来ていた様な気もするが、海外を意識しすぎたせいか、キャラデザインはコミックそのままで、その濃いキャラクターは、正直当時の日本で受ける要素は低かった。
個人的にアメコミは、画の上手さと日本の様な様式に捕らわれない自由なコマ割り等に衝撃を受け、嫌いではなかったが、やはり自分で動かす対象としては感情移入出来ないキャラデザインだった(特に女性キャラ)。
4本目 「ALPHA」
スクウェアがPC用に発売したコマンド入力式アドヴェンチャーゲーム。
アドヴェンチャーゲームは、元々コマンドを入力して、先へ進む為の正解を見つけ出すゲーム性が主だった。いつの頃からかコマンド選択式が主となり、そしてコマンド選択すらないノベルへと落ちぶれていった。
その辺りの経緯は(取り敢えず)置いておいて(笑)、このゲームは当時流行りのアニメ美女が主人公で、しかもアニメーション処理されるという事で話題となった。当時アニメーション処理というのは大きなアドヴァンテージであった。それが、「いのまたむつみ」氏デザインの美少女とくれば、注目されないはずがない。
御多分に漏れず私もこのビジュアルに一目惚れし、丁度PCも対応機種であるPC-98を所有していたので、購入しなければ!と考えていたのだが、私の関心は「美少女ゲーム」に移ってしまった・・・^_^;
以降私の98は美少女ゲーム専門マシンと化していく。
しかし、その間もこのゲームの主人公「クリス」は頭の隅に存在し続けた。エロを売りにしているかどうかが違うだけ(実際はヌードシーンもあったりするが、そこはお色気程度のモノだ)で、グラフィックレベルはかなり高く美少女を描いているこのゲームの記憶が薄れるはずはなかった。
時は経ち、オールドPC復刻サイト「プロジェクトEGG」にてCLASSIC PC-GAME COLLECTIONとして復刻したモノを購入!
しかし、今コマンド入力をプレイすると、想像以上に難しい・・・^_^;
軟弱ゲームに慣れ過ぎだな・・・
5本目 「夢現」
*このゲームはアダルトゲームです。
MEGAMIなるメーカーがPC用に発売した美少女ゲーム。(ちなみに読みは「ゆめうつつ」)
内容は全く覚えていないが、ノベルゲームだったと思う。
これは完全にキャラクターデザインで購入したゲームで、クレジットとして名前が出ていたかは定かではないが、キャラデザインは「司淳」氏。(だろう)この特徴的な絵柄とタッチを態々真似た人を雇ったとは思えない。
この時は知る由もなかったが、氏は後年、アーケードゲームメーカー彩京の脱衣麻雀ゲーム「対戦ホットギミック」のキャラデザインで一世を風靡する。そこからファンになった身としては、先見の妙があった・・・と言えるのではないだろうか?(笑)
繰り返すが、ゲームの内容は全く覚えていないし、そもそもクリアしたかどうかもあやふやだ・・・^_^;
6本目 「T.M.N.T. 〜スーパー亀忍者〜」
コナミが業務用に発売したベルトスクロールアクション。1レバー2ボタンで、ボタンはそれぞれアタックとジャンプというシンプルさ。タイトルは「Teenage Mutant Ninja Turtles」の略。
TMNTは、高校生の頃に着ぐるみ(?)での実写映画が公開されて観に行ったのだが、正直、米国人のカメと忍者の組み合わせには疑問符だらけだった。そして、ミュータントという怪しげな怪物が主人公という設定も(キャラクターが陽気とはいえ)かなり抵抗があった。その後、アメコミブーム(?)でX-MEN(これもミュータントが主人公だ)等を知り、これが米国のヒーロー像なのだ、と理解するが、根本的には抵抗がある。余談だが、この抵抗力は数々のヒットを飛ばしているマーブルヒーロー関係の映画にも及んでいて、個人的にこうした映画は見ないし、キャラクターも良く知らない。
このゲームの思い出は、当時専門学校の友人とプレイした事だ。とはいえ、2人でこのゲームに燃えていたわけでもなく、単純に暇つぶしでプレイしただけなのだが・・・^_^;
それでも覚えてるのは、その友人が専門学校で始めて出来た友人だった事と、高校の頃観た映画の印象が合わさったというだけの事だろう。
ゲームとしては、掴み技もなく一昔前の操作性で、しかも難しかった印象しかない。
アメコミの世界観を理解した今観れば、各キャラターも良く出来ていると思うし、その後に発売された同モチーフゲームは良く出来ているモノが多いので好印象なのだが、継続してプレイしたいと思わないのは、根本的なキャラクターへの違和感が拭いきれないからだろう。
7本目 「VARTH」
カプコンが業務用で発売した縦シューティングゲーム。読みは「バース」。
1レバー+2ボタン。ショット+ボンバーというシンプルな操作で、特徴は「ポッド」という自機を守るオプションと、レバー操作とボタン連打で(ゲージを上げて)ボンバーを溜める事が出来る点。
このゲームも、当時勤めていたゲーセンに入荷していたのだが、やはりストⅡを始め、ベルトスクロール等の格闘ゲームに人気が集中していた為、インカムは伸びずひっそりと消えて行った印象しかない。
個人的には、気まぐれで1回プレイした記憶はある。^_^;
画面の色使いはカプコンっぽいのだが、見た目とシューティングゲームとしてのフィーチャーにこれといった特徴が無く、全体的にぼんやりした印象しかない。対戦格闘ゲームブームが盛り上がり掛けてきた時期に発売されたゲームだが、ストⅡで大ヒットを飛ばしていたカプコンが、わざわざシューティングを出した事が驚きであった。
更にパッと見ためが「東亜プラン」シューティングっぽく、いってみれば「らしくない」ゲームに見えた。単純に、ストⅡでブイブイ言わせていたカプコンが、なんでこのゲームを出したのか?というインパクトだけで記憶に残っているゲームだ。
8本目 「戦国ブレード」
彩京が業務用で発売した横スクロールシューティング。
1レバー2ボタンで、ショット+ボンバーのオーソドックスなシステム。(ショットは押しっぱなしでタメ撃ちが可能)
同社の縦スクロールシューティング「戦国エース」の続編で、一部キャラが登場する。
このゲームは、キャラクターデザインが前出の「司淳」氏であり、完全にそれだけでプレイしていた。といっても、アーケードでプレイした事は無く、セガサターンの移植版をモリモリプレイしていた。
そもそもシューティングゲームが苦手であるのに、思い出に残っている理由は完全にキャラクターデザインだけの要素だ。
ゲーム部分に関しては、特徴の一つであるタメ撃ちが面白かった。こよりのメリメリめり込む歯車やガジガジ相手を齧る式神、そして何といってもユーニスの「サルサルファイヤー」!
その他キャラの掛け合い等、見ていて楽しいゲームだったので苦手なジャンルでもプレイし続ける事が出来た。
*ゲーメストに掲載された広告。確かにデカい!(笑)
9本目 「アテナ」
SNKが業務用に発売したアクションゲーム。
1レバー2ボタンで、ボタンは攻撃とジャンプというシンプルさ。(ジャンプは押している長さで距離(高さ)が変化した)
最初はビキニ(+キック)だけの装備だが、敵を倒したりして入手するアイテムでパワーアップしながら進んでいく。(鉄球のイメージが強い・・・)
このゲームは何と言っても「赤ビキニ」のアテナに尽きる!
当時はゲーム画面では良く判らないキャラクタービジュアルを、インストカードやチラシのイラストで補完していたのだが、このアテナは当時の男子に突き刺さる鮮烈な印象を植え付けた。この程度で興奮していたのが恥ずかしいのだが、アニメブームもあり、(当時の)男子ウケするキャラだった事は間違いない。実際、このアテナはその後SNKの看板キャラの一人となっていく。
もしかすると、このアテナが、その後「ゲームキャラ」を意識する切っ掛けになっているのかもしれない。
そして、このゲームもアーケードではなく、ファミコン版をプレイしていた。理由は単純に近所のゲーセンには無かったからだ。ソフトを買った記憶が無いので、恐らく友人から借りていたと思われるが・・・^_^;
ちなみに、アーケードでは同じアテナを主人公とした「サイコソルジャー」が存在するが、こちらは横スクロールという部分以外ゲーム性が異なる仕様(キャラ名も麻宮アテナに変更)で、ゲーセンで見かけた記憶はあるのだが、プレイした記憶が全くない。
10本目 「悪魔城ドラキュラ」
コナミがファミコンディスクシステムで発売したアクションゲーム。
ファミコンなのでジャンプと攻撃というシンプルな操作ながら、「ムチを振る」というアクションが気持ち良く、西洋モンスター総帥(?)とも言えるドラキュラモチーフを始め、B級西洋モンスターで統一された世界観も魅力だった。
現在でも人気のシリーズに成長しているが、当時からその完成度は話題に上る程であり、当然の未来とも言える。「キャッスルバニア」ライクとして、多くのフォロワーゲームを生み出している事からも、この時点で既にゲームとして完成されている事が伺える。
紹介するのはいわゆるシリーズの初代であるが、そのゲームの世界観と、何といってもBGMの完成度が高すぎる!この頃のコナミファミコンサウンドは神掛かった出来とでもいう完成度で、音楽に疎くても「いい曲だな~」と感心する程。(個人的にはステージ3の曲が今でもシリーズ最高の曲だと信じている)
ドラキュラ=BGMという刷り込みは、初プレイ時から現在までも持ち続けるイメージとなっている。
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