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  • 執筆者の写真竜騎士

ポートピア連続殺人事件(ファミリーコンピュータ)

更新日:2023年4月1日


1985年にエニックスより発売された、余りにも有名な結末を持つアドヴェンチャーゲーム(以下AVG)の紹介です。結末はともかく、先ずはAVGについて語りましょう。 AVGとの出会いは記憶が定かではありませんが、コマンド選択式以前のコマンド入力式AVGを知っていた事から、PCのAVG(恐らくデゼニランド?)だと思われます。ただ、当時の認識はPCは高価なゲーム機であり、プレイしたいが無理!と諦めていました。 そんな時、ファミコンでPCからの移植AVGが出る!と聞き、買うしか!と期待に胸を膨らませたモノです。それが、このポートピア連続殺人事件でした。

基本的にテキストを読み進めるゲームであるAVGですが、私は元々ゲームブックに夢中になっていた為、テキスト主体のAVGには抵抗が全くありませんでした。この要素はAVGが好きか嫌いか?の重要な要素の一つだと思います。

今でこそAVGの基本システムはコマンド選択式ですが、かつて(初期PCゲーム)はコマンド入力式が基本でした。キーボードから「さがす はんにん」等と動詞+名詞を打ち込み、正解を見つけ出すとストーリーが進むという仕様です。コマンド選択式は、手間を省く為あらかじめ表示されているコマンド(しらべる・みる等)を選びストーリーを進めて行く仕様。 よく考えれば、入力式も選択式もやっている事は同じなのですが、入力式は場面毎で正解の言葉を考える事に重点が置かれています。手帳を調べようとした場合、選択式は「しらべる」→「てちょう」で良い所を、入力式では「しらべる てちょう」「みる てちょう」「よむ てちょう」で同じ展開(反対に全く違う展開)になる可能性があります。今考えると大分ウザい仕様ですが、言葉を考える事自体がゲームだったのです。 この仕様の違いにより、入力式はストーリー自体が単純で短いモノが多かったと思います。逆に選択式になり、言葉探しの時間が短縮されると重厚なストーリーの作品が増えて行ったように感じます。 コマンド入力に正解した時の喜びは入力式の方が上かもしれませんが、ストーリー自体を楽しむのならば選択式に分があるかもしれません。どちらにせよ、自力でストーリーを進め物語を楽しむ、というゲーム性に魅かれAVGが好きになった事は間違いないといえるでしょう。 このポートピア連続殺人事件は、刑事となり部下の「まの やすひこ」(ヤス)と共に、ローン会社社長「やまかわ こうぞう」殺人事件の捜査を進める中、次々に容疑者が殺され、誰が犯人なのか?と謎が謎を呼ぶ展開の内容。2時間サスペンスの雰囲気を楽しむ事が出来ます。余りにも意外で有名なラストの為、ファミコン世代でこの作品を知らない方は居ないと思います。 それ程有名なこのポートピア連続殺人事件は、ファミコン初のAVGであり、古典として、この後発売される様々なAVGへの足掛かりとして、忘れる事の出来ない作品です。(14/07)


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