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  • 執筆者の写真竜騎士

Alisa

更新日:2023年4月14日


今回紹介するのは「Alisa」。

不思議な洋館が舞台のサバイバルホラーゲーム。steamにて絶賛発売中。


帝国より奪われた機密文書を奪還する為、皇帝の命により捜査に乗り出したエージェント「アリサ」。犯人を追って辿り着いた寒村にある洋館で、恐怖に満ちた不思議な体験をする事になる。

移動はいわゆるラジコン操作で、画面も切り替え式。グラフィックは初代PS調と(初代)バイオハザードへのオマージュ感溢れる仕様。

画面の切り替え式については、場所によりかなり位置を把握しづらい場面がある。特に手前に移動して切り替わる時は要注意だ。


基本的な流れは、洋館の各所を探索し、パズルなどを解きながら閉ざされた場所へのカギを入手する→ボス戦・・・の繰り返し。

洋館はいくつかのエリアに区切られているが、ストーリーを進める為の行動範囲が限られている為、行ける範囲をくまなく探索する事で鍵が手に入る仕組み。

アイテムを手に入れる為に、過去のエリアを往復する事もほとんどない為、じっくり探索すれば自ずとクリア出来るだろう。物語のボリュームもそれほど大きくはない。

バイオオマージュ作品ではあるが、バイオ程シビアではない為、その辺りの粗さがレトロ調グラフィックと融合し、何とも言えない味を醸し出している。


パズルはそれほど難しいモノはないが、敵との戦闘は要注意。

様々な銃器を扱う事が出来るが、このゲームはオマージュ先のバイオと異なり、構えた後自動エイムではないスパルタン使用。

武器を構えると、画面右下に武器と体力のステータス画面が表示される。そこにあるターゲットマークが赤く光っている時が照準が合っている証しなのだが、敵の動きが早く、エイム中に目の前まで敵が迫っている事もざら。(自キャラの動きも遅い)。

ただ、そこから敵の攻撃まで一拍二拍あるし、こちらの攻撃が当たると敵の動きが一瞬止まるので、何回か攻撃した後離れる⇒狙う・・・をくり反す形となる。

コツを覚えれば楽なのだが、バイオの感覚でプレイするとかなりストレスが溜まる仕様だ。

しかし、案ずるなかれ。

このゲームには最強の武器がある。しかも、序盤に手に入れる事が可能だ。

その武器は「サーベル」。

銃器ではない近接用武器だが、使用回数に制限がなく、振りの範囲が広い為当たり判定も大きい。さすがに威力は低いが、敵が単独であれば接近して敵の周囲をぐるぐる回りつつ隙をみて斬り付けるだけでノーダメージで倒す事が可能。

銃器の弾丸補充には限りがあるし、いざというボス戦の為に温存しておきたいので、基本の立ち回りはサーベルをお勧めする。


*戦闘時の注意点

射撃は自動エイムではない事と、敵の動きが早く当たり判定が小さい事からかなり難しい。サーベル攻撃も、ちょっとした方向キーの入力で上下に態勢が変わり、攻撃が当たらなくなる事もままある。攻撃を当てる事自体が難しいのだ。

しかし、そんな事よりも、とにかくダウンさせられる攻撃は喰らわない様にしよう。ダウンしても自キャラには当たり判定があり、起き上る前にゴスゴスと追加攻撃を受けてしまう。運が悪いとダウンさせられた後、追い打ちが入り続けゲームーバーとなる事も珍しくない。

(この辺りは、改善して頂きたい事項だ)


こういったアクション部分の粗さも、先に述べた様にレトロ調のグラフィックと相まって時代を知る身からするとパロディの一種に思えて楽しめる。

このゲームはサバイバルホラーである、と紹介したが、ホラー要素はバイオ系のショッキングなものではなく、どちらかというとジャパニーズホラー的な精神的不気味さが強調されている。

舞台となる洋館は「ドールハウス」と呼ばれており、その洋館に到着してからの主人公のコスチュームがメイド風ドレスだったり、敵が機械人形だったりと、不思議の国のアリス等の童話から発想を得た事が伺える。

童話は、本当は怖い・・・という解釈で読み解く事が流行ったが、真相にホラー要素を隠し持っている。その辺りの要素が上手く取り込まれており、奇妙な世界観を創り上げている。


個人的には、レトロゲームはファミコン辺りのゲームと考えているが、PS、下手をするとPS2もレトロゲームに分類される程時代は進んでいる。

レトロゲームの定義の一つはグラフィックの質だが、ドット絵・ローポリゴンは判り易いレトロ感を出す事が出来る。

単なる回顧主義ではなく、現代の素晴らしいグラフィック技術で敢えてレトロ調ゲームを作るのは何故か?

それは、過去の時代へのリスペクトに他ならないだろう。

当時のゲームが業界に与えた影響は、ユーザーに限らずクリエイターにも大きかったはず。当時があったから現在も面白いゲームが作り続けられている。

連綿と続く技術革新を振り返り、過去に感謝し今を充実させる。

ゲームだけではないが、こうした想いが続いていく事は、大変素晴らしい事だと思う。


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