ドラゴンスピリットは、ナムコが開発した縦スクロールシューティングゲーム。 操作形態は1レバー+2ボタン。レバーで自機であるブルードラゴンの移動を行う。ボタンはそれぞれ空中弾と地上弾。 空中の敵と地上の敵を撃ち分けるいわゆるゼビウスタイプのゲームである。 自機がドラゴンという所が変わり種。 当時何かの雑誌でもシューティング=戦闘機(メカ)という常識を覆す設定・・・とか言われていた気がする。 当時は、テーブルトークRPGの「ダンジョンズ&ドラゴンズ」に夢中になっていた。その影響でドラゴンが大層お気に入りだった事もあり、ゲーセン登場時に飛びついた事は必然と言えた。まぁ、地元にはゲーセンは無く、ボーリング場とショッピングセンターのゲームコーナーしかなかったが・・・ そんな状況だったので、地元にこのゲームが入荷したのはそれなりに時間が経っていたと思われる。 件のゲームコーナーは普段あまり立ち入る事は無かった。これは上京するまでゲーセン=不良のたまり場というイメージが植え付けられていた為だ。 ゲーメストの読者投稿ではこの点について熱い議論が交わされていたのだが、当時は読者コーナーなど見向きもせず、ただ攻略だけを読んでいた。 しかし、このドラスピをプレイしたい一心で恐る恐るゲームコーナーへ足を運んだのだった。とりわけイカツい不良が居る訳では無かったが、何処となく遠慮がちにプレイした記憶がある。 ゲーム内容は雑誌ゲーメストの攻略を読んで事前に予習していたのだが、腕が追い付かず最高は4面の始め(砂漠)までだったと記憶している。 と、決して上手いわけでもなく(シューティングは元々苦手だが・・・)エンディングを自力で見ようという事は端から諦めていたこのゲームは、私を惹きつけ続けた。その要素とは? 取り敢えず掴み部分であるゲーム内の設定だ。 先にも書いたがファンタジーRPGにどっぷりハマっていた身としては姫を助けに行くという部分だけでお気に入り確定。更にビジュアル的に敵キャラクターの怪物がファンタジー世界の怪物である為当然ながら気を惹く。 得意でないゲームでもキャラクターが好きだから取り敢えずプレイする、という事は往々にして良くある事だ。(後の格闘ゲームはこのスタンスが横行する) しかし、このゲームの魅力の半分以上は音楽である!と個人的に言い切りたい。 ゲーム音楽(GM)が好きなジャンルとなったのはファミコン登場以降だが、何と言ってもアーケードゲームの影響が大きい。 それまでラジオから流れる曲を録音する事しか出来なかったが、CDが出始めてGMも続々とCD化されるとGM好きに拍車が掛かって来る。 最初にこのドラスピのGMを聞いたのがいつだったのか正確に思い出せない。ゲーム入荷が遅れた事を考えればGMを何らかの形で先に聞いていたはずなのだが・・・ まぁ、とにかくそこで聞いた2面(火山)の曲が素晴らし過ぎた!(このゲームの曲は何処を取っても良い曲だらけなのだが・・・) その中でもこの曲は(個人的に)群を抜いてお気に入り。発売から25年以上経つが未だ色褪せない楽曲である。
ゲームと共にGMも成長してきたわけだが、クラッシックの様に語り継がれる楽曲はもっと評価されるべきだ。 とはいえ、多分に思い出要素も強いが・・・ ドラスピでGM好きが加速した事は述べた。この頃はあくまでも実際そのゲーム(苦手とはいえ)もプレイしていた。 しかし、業界が活性化しだし発売ゲームが多くなってくると全てのゲームを遊ぶ事は不可能。(アーケードだけでなく家庭用もハードの進化と共に普及率は上がって行った) 必然的にゲームはプレイした事は無いが音楽は知っているという状態になる。 この様に、私の中ではGMは一ジャンルとして根付いている。その切っ掛けになったのがこのドラゴンスピリットなのだ。 <了>