核戦争で荒廃した地球に建てられた崖の上に都市を建造するゲーム。
人間は地上を離れ軌道上のステーションに避難している。
崖上に建設される都市を足掛かりに地球への帰還を目指す。
最初に3つの崖が提示されるので、それぞれに貯蔵施設を降下させる。 貯蔵施設には当面の資材と食料がある為それを元手に街の建築に取り掛かる。
住民用住居が完成すると、街の移住希望度によって軌道上から住人が降下してくる。 移住希望度は、街の発展状況によって上下する。食料や家電、娯楽施設をバランスよく供給し住民の不満度を抑える事が必要。
各崖は、土地の肥沃度・地下水埋蔵量・日照度・風量等、資源の違いがある。各崖の特徴を把握し、適切な土地運用を心掛けよう。
ある程度街が発展したら、各崖を連絡橋で結び専用列車で交易を開始する。街の維持には資金が必要だ。 また、街同士の交易は列車だけではなく、交易シャトルもある。(但し、燃料となるウランが必要)
自然の驚異(日照り、大雨、強風等)があり、対応に迫られる。
<基本アドバイス>
各崖には固有のエネルギー資源(太陽光・風力・原子力)が設定されているが、最終的には一つだけのエネルギー資源だけでは立ちいかなくなる。大きなこだわりが無いのであれば、各エネルギー源をバランス良く使用する事が望ましい。
このゲームを一言で言い表すのであれば「バランス」である。
・労働力
都市の発展には人口増加が不可欠。
但し、無計画に移入者を受け入れる事はナンセンスである。
人口維持には食料・電力を不足なく供給していかなければならない。
・食料
人口維持に必要不可欠な要素の食糧。
基本の農場は、こだわりがないのならば最初から室内農場を建設した方が良い。自然農場の方が収穫量はあるが災害時(乾季・日照不足)で収穫量が期待できなくなる為だ。
水は、湖や川がある崖ならば濾過施設を建造する事で取水量を増加させる事が出来る。
通常は給水ポンプ施設を設置して地下水をくみ上げる。
上記と並んで重要な食料が魚・野菜・果物。 魚に関しては水産資源(湖)がある崖でないと入手は不可能。その場合、他の崖や軌道ステーションから購入する事になる。 議会を建設する事で、魚と野菜の代替えとなるサプリメントを推奨する法律を施行できる。
資源や土地が乏しい崖は利用した方が良い。
果物だけは、果樹園を作らなければならないが、大きな土地が必要な為崖の状況によってはキビシイだろう。
食料不足は病気の発生を招き労働力の低下につながる。
食料と水は労働力を維持する為に高い数値を維持しなければならない。
・電力
街の各施設は電力で維持されている。
施設の運用が出来ないと生産活動が止まってしまう。
一番大きな影響は医療施設への電力不足だ。医療機関が機能停止状態になると、病気が蔓延し(食料が充実していても)労働力が低下してしまう。
各崖には固有のエネルギー源があるが、災害時を考えると一つ(2つ)のエネルギー源だけに頼る事は危険だ。
最低でも自然エネルギーと原子力の併用は必須だ。原子力は自然災害時でも安定して電力を供給出来る。(唯一地震には弱い) 労働力の低下は生産性を大幅に減少させ、その影響が食料自給率を下げ、更なる労働力低下を招くという負のスパイラルを生み出す。
くれぐれも、食料・電力は常に高水準で維持できる様にコントロールしよう。
・自然災害
様々な自然災害が発生するが、多くはデメリットだけではなくメリットもある。
大雨は日照量を減少させるが貯水量と風力が増えるし、日照りは貯水量と土地の肥沃度が落ちるが、日照度が上昇する。
しかし、霧だけはデメリットしかない危険な自然災害だ。
霧の注意報が出た場合、電力・食料の確保に努めなければならない。
十分な貯えがあっても、電力と食料・水の数値には常に気を配ろう。
・敵襲
自分たち以外に地球に降下していた軌道刑務所上がりの悪党が、資源を狙って襲い掛かってくる。
敵襲には対空砲やミサイル・迎撃機で対抗する。
防空システムは崖の外周に建造する事が理想。敵が襲い掛かってくる方角はランダムの為、外周全てをカバーする様に配置しよう。
その為の土地を最初から確保しておく事。
ミッションをクリアしていくと軌道ステーションを拡張していくステージも追加される。
更にミッションをこなす事で、新天地となる広大な土地が開ける。
多くの困難を乗り越え、自分だけの街を構築しよう!
タイトル通り、崖の帝国を築くのだ!
ミッションの最後は、巨大エネルギータワー「希望の灯火」を建造する。
君は、未来を照らす希望の光を灯す事が出来るか?
<総評> 限られた土地で街を発展させていく楽しさがある。 序盤は、次々に施設を立てる事が出来るのだが、マター(埋蔵エネルギー源)発掘施設を建造する辺りから資金繰りが厳しくなり始める。 崖の特徴(肥沃度、マター埋蔵量、地下水量、日照度と風量)を見極め、最初から土地の特徴を生かした街づくりをしていかないと資金不足により行き詰ってしまう。 最低でも1つの街が自力で資金繰り出来る様にしておけば、市役所から各街へ資金のローン提供が出来る。そこへ如何に早く到達出来るかがキモだ。 以下のアドバイスが役立つかもしれない。 ①各都市への連絡橋は、資金のある序盤に設置する。 ②空港は必ず(1つは)設置する。空港では作業用ドローンを作成出来る。作業用ドローンは最初は3機だが、製造により各都市10機以上所持する事が可能。作業効率がかなり高まるので必須。 また、最初の食糧貯蔵庫は出来るだけ崖の中心部に設置した方が良いだろう。作業用ドローンは各部署から一旦貯蔵庫にアイテムを持ち帰るので、なるべく平均的に各施設に飛べる様にするべきだ。
昼夜の区別があり、夜景の美しさと昼間の白を基調とした荘厳な風景を自分で造り上げる事が出来る事は、単純に街を作るだけではない付加価値と言える。 ゲーム的には、取って付けた様にトラブルが発生する事や、進行自体が遅い事が気になるが、出来上がる街を眺める事を楽しめる様に、1人称視点のトラベルモードがあるので気にならない。 ゆっくりじっくり街づくりを楽しみたい人にはお勧めのゲームだ。