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ゲームキャラクター(論)

  • 執筆者の写真: 竜騎士
    竜騎士
  • 1 分前
  • 読了時間: 5分

ゲームには様々なキャラクターが登場する。

自分で操作するキャラクターから、敵として登場するキャラ、背景に描かれるキャラ、と様々だが、プレイする毎にゲーム内のキャラクターに感情移入していく事は多々ある。

現在はリアルなグラフィックでキャラを描く事が可能で、更に映画的な演出でその魅力を十二分に発揮させる事が可能だ。


特に対戦格闘ゲームは、キャラクターの魅力でゲームプレイのモチベーションが決まる位の重要要素となっている。それは、基本的に人間(または人間の様なフォルム)が描かれるからで、人間として自分に近い姿には親近感を持つからだろう。

数多くの対戦格闘ゲームが登場し、多くのキャラクターが生み出されてきた。そして、そのゲームに登場するキャラクターは、ゲームそのものの魅力に直結している。それは、ゲームシステム云々を飛び越したものであり、キャラ人気が高いゲーム=売れるゲーム、という事でもある。

如何に魅力的なキャラクターを創り上げるかは、対戦格闘ゲーム開発では売り上げを左右する大きな要素とも言える。

同じ様なゲームシステム(操作系)であれば、プレイするかどうかの判断材料はズバリ「見た目」だ。ルッキズム云々と騒がれた時もあるが、これは世の中の流れであり、ゲームに限らず同じ商品であれば、人は見た目に良いモノを手に取る傾向にあるはず。


対戦格闘ゲームは大きく2Dと3Dに分けられるが、2D対戦格闘のアニメ的にデフォルメされたキャラクターは、判り易くアニメ文化圏では違和感なく受け入れられた。2D対戦格闘の2台巨頭「カプコン」「SNK」は、共に魅力的な(2D)対戦格闘ゲームを代表するキャラクターを生み出し人気を維持してきた。この「アニメ的」「漫画的」という、いわゆる日本が生んだサブカル的キャラクター表現が重要で、アニメからの派生であるゲームと当然相性が良い。


これまで対戦格闘ゲームが判り易いので例として取り上げて解説してきたが、ゲーム内に登場するのであれば、どんなキャラクターにも感情移入出来る要素はある。

このコラムでは、私がこれまでプレイして来たゲーム内のキャラクターについて思う事を記していこうと思う。


①「春麗」

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「ストリートファイターⅡ」に登場した女性格闘家(設定は刑事)。

ストⅡ登場時は漫画家になる為に漫画を描いて投稿、というか持ち込みをしていた時代だ。

ゲーム発売当初はそれほど遊んでいなかったが、このキャラクターデザインに惚れ、同人誌も作ったし、2作目に描いた漫画の主人公がモロに被っていた・・・^_^;

このキャラクターの与えた影響は、ゲームだけではなく漫画・イラスト・同人誌・コスプレとサブカル界隈に大きく広がって行った。このサブカルへの影響で最も大きいと感じたのは、コスプレイヤーへの影響だ。それまでコスプレは漫画やアニメのキャラクターが対象だったが、このキャラの登場以降ゲームキャラが加わり、対戦格闘ゲームブームに乗り、そちらの割合が大きくなっていった。

また、その後の対戦格闘ゲームに於いて女性キャラは必須である事を決定付け、強い女性の台頭を肯定する切っ掛けとなった偉大なる始祖とも呼べる名キャラクターだろう。


②「不知火舞」

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「餓狼伝説2」に登場した女性格闘家(設定は不知火流忍者)

カプコンと2D対戦格闘ゲームの覇権を争っていたSNKは、NEO・GEOという独自プラットフォームでゲームセンターの一角を占有していた。

100メガショックシリーズの第2弾として発売された餓狼伝説2はストⅡを研究した造りで大ヒット作となり、その後のSNKの人気に火をつけた。

そして、その人気の一翼を担っていたのが紅一点キャラである不知火舞であった。

このキャラを一言で言えば「破廉恥」。とてもではないが忍者と呼べない露出度で、男子には人気爆発なキャラとなった。ゲームとしてストⅡ、キャラとして春麗と人気を二分する事になった。

そして、このキャラでコスプレイヤーのエロ度がUPする事となる。キャラを忠実に再現するとかなりのエロさとなるが、女性コスプレイヤーの定番キャラとなった。

コスプレイヤーは、ゲーム業界への人の流れを作ったと言える。(エロい)コスプレ目当てで原作キャラを知り、ゲーセンへ足を運んだ人はそこそこいたと思う。


③「マイクハガー」

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「ファイナルファイト」に登場した戦う市長。

ゲームのプレイヤーキャラは(概ね)青年か色気のある女子と相場が決まっていたのだが、このキャラはおっさん。しかも筋肉モリモリのマッチョだ。今ではそうでもないが、当時はこの奇抜な見た目(更に市長という設定も)が、大ウケした。ちなみに、伝説のアーケードゲーム誌「ゲーメスト」のゲーメスト大賞ベストキャラクター賞で1位を獲得した事もある。

ファイナルファイトはボタン一つで多彩な技が繰り出せる仕様が面白いのだが、このハガーはプロレス技(バックドロップ、ドロップキック、ボディプレス、ジャンピングパイルドライバー)が豊富で、プロレス好きの身としてはかなりお気に入りだった。(とはいえ、実際は上級者向けキャラで、使用キャラはコーディだったが・・・^_^;)

今観ても技の動きはスムーズで操作していて気持ちが良い。これは、ヌルヌルとリアルに動いているのではなく、上手くアニメーションのコマを省いて漫画的なスピード感を出しているのだ。ハードの性能にもよるが、こうしたゲームとしての爽快感を出す事は、この時期のカプコンは上手かったと思う。


④「溝口誠」

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⇑画像はファイターズヒストリーダイナマイト 「ファイターズヒストリー」に登場した高校生(笑)。

キャライメージは漫画「魁男塾」に登場するキャラだと思うが、登場時でも「こんな奴いね~よ」と思わせるほどの昭和感を漂わせていたバンカラキャラ。

前述のハガーもそうだが、結局ギャップのあるキャラは印象に残り易い。このキャラも当時イメージが薄くなっていたバンカラ、という部分を押し出した事でウケたキャラで、スーパーファミコンでフィーチャーされた作品が出たり、他の格闘ゲームにゲスト出演したりと、人気キャラとなっている。

スマートな社会になりつつあった当時、バンカラはダサいというイメージもあり、バカキャラの要素が強いのだが、下に見られながらも愚直に戦ってる部分が、日本人ウケしたのではないか?と考えている。


<続く>

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