今回紹介するのは「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル R」。荒木飛呂彦氏の人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」(シリーズ)の対戦格闘ゲーム。
原作1部からのシリーズキャラクター50名+ゲストキャラ1名の、タイトル通りオールスターバトルが楽しめる。
ゲームとしては、オーソドックスな2D対戦格闘ゲームで、各種操作方法も準拠している。特徴的な操作としては軸移動(ボタン)とジャストディフェンス、と言った所か。
また、アシスト機能をONにする事で、予め指定したキャラクターがストライカーとして助けに入るモードがある。(アシストOFFで通常の1対1の対戦格闘)
一番の特徴は、原作のキャラをそのまま描いたようなキャラグラフィック。特徴的な作者の画がそのまま動いているかのような感じで、これだけで原作ファンはかなり感情移入が出来る。
更に、キャラの動きや攻撃に合わせ各所で入る擬音。原作の特徴的な擬音が、これもそのまま表現されていて、まるでゲームをしながら漫画を読んでいるかのような感覚を味わえる。
各キャラクターの動きや技は勿論、必殺技などの特殊演出も原作を正しく踏襲している。ステージによってギミックがあるのだが、その演出も原作を生かしたもので、何処までも原作愛に溢れる仕様だ。
格闘ゲームが苦手な自分が言うのもなんだが、このゲームは対戦ツールとして強い・弱いを競うゲームではなく、原作の雰囲気をゲームという形で追体験するゲームだと思う。乱暴な言葉で記せば、ゲームシステム云々は置いておいて、キャラクターを動かす事自体を楽しむキャラクターゲームである。
そして、個人的に一番心に刺さってるのは、ゲストキャラである橋沢育郎こと「バオー」の参戦。このキャラは、ジョジョ以前に週刊少年ジャンプで連載されていた「バオー来訪者」の主人公。生物兵器である寄生虫バオーの能力で超人的な力を手に入れた橋沢育郎の活躍を描くアクションマンガだ。
当時その設定と独自の絵柄で大好きだった作品の主人公を、この時代に自分で動かす事が出来るとは思ってもみなかったので、この感動はひとしおである。ジョジョの登場キャラではないが、全く違和感なく溶け込んでいる。
正直ジョジョの原作は、6部のストーンオーシャンまでをかろうじて読んでいたぐらいで、スティールボールラン以降は全く知らない世界。
一番好きなシリーズは2部の戦闘潮流(このサブタイトルも4部か5部以降に無理やり付け足されたものだと思うが・・・)というわけで、シュトロハイムのDLC追加を心から待ちわびている次第だ。(笑)
*2023年7月にDLCでシュトロハイムをプレイアブルキャラとしてGET!
紫外線照射装置モードと重機関砲モードを使い分けて戦う。セリフもイカしていて動かしているだけで楽しいキャラだ。
ゲーム画面から溢れる原作愛を見るに、ここまで世代を超えて愛される漫画を描いている原作者荒木氏には尊敬の念しかない。
そんな、世界に愛されるキャラクターを存分に動かして楽しむ、究極のキャラクターゲームがこの「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル R」だ。
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