このコラムでは、私がこれまで触れてきたゲームの中で、特に記憶に残るゲームを紹介していく。尚、「触れてきた」という意味は、実際に遊んだ、というだけではなく、見掛けただけ、というゲームも含む。まぁ、本当に気になるゲームについて、思い出を語っていく内容がメインとなる。また、各作品に関して詳しいデータ(発売時期等)は述べないし、記憶の希釈で間違っている部分もあるだろうが、ご容赦願いたい。
では、早速行ってみよう!
①「対戦ホットギミック」

彩京が業務用で発売した脱衣麻雀。
何回か記しているが、私はゲームセンターで脱衣麻雀をプレイした記憶がほぼ無い。というのも、そもそも麻雀のルールを知らないのだ・・・^_^;
しかし、エロは好きなのでプレイしようと試みたゲームも何作かある。
そんな一つがこの「対戦ホットギミック」だ。
何と言っても、ウリである女の子のデザインを「司淳」氏が担当している。これだけでプレイする十分な理由となる。それ程当時は氏の画が大好きだった。
ゲームセンターに脱衣麻雀は付き物で、インカム的にもなくてはならない存在ではあったが、多くはサラリーマン向けにリアル志向の女の子が登場する、ぱっと見地味なゲームばかりだった。
アニメ調は「スーパーリアル麻雀」(シリーズ)の一人勝ちの様相だったのだが、このゲームの登場で流れが変わったと思う。

面白いのは、1Pプレイと2Pプレイで内容が変化する点。
1P時は通常の脱衣麻雀だが、2Pは対戦となり、お互いが毒のあるキャラクター(ジャンレッド・ジャンブルー)となり、仁義なき対決を行う、という頭が悪すぎる設定の勝負を繰り広げる。これは、ゲーメストでの盛り上がりもあり、シリーズ化されていく。(3ではゲーメストライターが登場する)
それにしても、当時対戦格闘ゲームの影響でどこのゲームセンターにも対戦台があったが、このゲーム(に限らず対戦できる麻雀ゲーム)を対戦台で稼働させていたのは、ある意味余裕があったと言える。ちなみに、私が勤めていたゲームセンターも対戦台で稼働させていたが、それ程インカムは(対戦台として)良くなかったと記憶している。

②「重装機兵ヴァルケン」

メサイアがスーパーファミコンで発売したアクションゲーム。
汎用人型ロボット兵器(アサルトスーツ)を操り、様々なミッションをこなしていく。アサルトスーツはバルカン・パンチ等武器を切り替えて様々なシーンに対応していく。この武器切り替えが一つのゲーム性となっている。
また、主人公キャラの動きに重さが感じられ、ロボットを操作しているという没入感が感じられた。シールドを使用したりローラーダッシュが出来たりと、当時のロボットアニメから大きな影響を受けていた事も、マニアの心に刺さる仕様だった。

とはいえ、個人的には、パイロット等の人物キャラデザインが「うるし原智志」氏だった事が購入の切っ掛けであった。(笑)
当時スーパーファミコンを手に入れたのが、次世代機であるPS・サターンの発売時期と重なる程遅れていたのだが、それは「スーパーレッスルエンジェルス」や「悪魔城ドラキュラ」等、自分なりに厳選したゲームだけをプレイする為だった。(逆に言うとそれ程スーパーファミコンでプレイしたいと思うゲームが少なかったという事なのだが・・・
そして、漫画家を目指しながら狭い部屋で夕陽を浴びながらプレイしていたという、なんとなく寂しい記憶があるゲームだ。(笑)
③「クロックタワー2」

ヒューマンがPSで発売した、ポイントクリック型アドヴェンチャーゲーム。
前作から1年後を描く内容だが、ハードがスーパーファミコンからPSに変化した事で、グラフィックが3D描画となっている。当時は、とにかく次世代機は3Dポリゴングラフィックがウリ、という風潮が吹き荒れていて、過去の新シリーズはとにかく3Dになって行く流れだった。
私は、このシリーズはこの「2」が初見であり、初代(スーパーファミコン版)は、知らなかったので、単純に3Dの見た目に面白そうに見えたので購入した。
ポイントクリック型アドヴェンチャーゲームは、それまでのテキストアドヴェンチャーの発展形であり、キャラクターの動きが可視化される事で、より物語の臨場感を感じる事が出来た。この形が更に発展したモノが「バイオハザード」系の、アクションアドヴェンチャーと言える。

ゲームは「シザーマン」という、巨大な鋏を手に襲い掛かってくる不死身の怪物を躱しながら、各ステージをクリアしていく内容。
このシザーマンは、ジェイソンめいたキャラ設定で、基本倒す事が出来ない。主人公達は隠れてやりすごしたり、マップ内のアイテムを駆使して一時的に撃退出来るだけである。この無敵のシザーマンという設定は絶望感を煽る事になり、だからこそ、上手く切り抜けた時のカタルシスが気持ち良いのだ。
ゲームはマルチエンディングであり、全てのエンディングを見る為に、攻略本の世話になったモノだ。かなりやり込んだ記憶があり、夜な夜なプレイしていたものだ。
余談だが、当時は基本どのゲームもアーケードスティックでプレイしていて、格闘ゲーム等で酷使されたスティックを2,3台買い換えた記憶がる。
それ程、当時は一生懸命ゲームをプレイしていた。
④「パワースマッシュ」

*画像はパワースマッシュ2
セガが業務用で発売したテニスゲーム。
最初に断っておくが、このゲームをプレイした事はない。例によって務めていたゲーセンに入荷していたゲームだ。
セガがバーチャファイターを作り出してから、ポリゴン技術はゲームのメインストリームに躍り出てくる。様々なゲームでポリゴン技術が使用されるようになるのだが、スポーツゲームも例外ではなかった。
セガはこのゲームの前にバーチャストライカーというポリゴンサッカーゲームを発売していて、サッカーブームに乗り、かなりのヒット作となっていた。
このゲームはそこで培われた技術を元に作られたテニスゲームであるが、正直バーチャストライカーに比べヒットしていたイメージが無い。
テニスゲームはスポーツゲームの定番ではあるが、元のスポーツ自体の人気が低い(失礼だが)為、画面がリアルになればなる程ゲームで遊ぼう、という気が薄れて行くような気がする。
私が勤めていたゲーセンでは、前出のバーチャストライカーは対戦台に入っていて、結構なインカムを叩き出していた。
このゲームも対戦台に入っていたのだが前述の理由からインカムは芳しくなかった。というか、当時はゲーセン自体の勢いがあったので何とも思っていなかったが、今思うに、見るからに対戦台で流行らなそうなゲームを対戦台に入れる事で、1台分のインカムを潰していたと思う。
・・・いや、実際はこのゲーム以外にもそんなゲームは多くあったのだが、当時のそのゲーセンでは、対戦機能(2P同時プレイ)があればなんでも対戦台に入れる様な風潮があった。当時は集金しながら「この台ダメだな~」と思っていたが、上司に特に何を言う事も無かった。というか、これ位数字で判るんだから上司も何とかするだろう、と思っていたのだが、結果として何も対策はされず、新しいゲームが発売されるのを待っている、というだけだった。今ならそれがダメな経営である事は判るが、当時はゲーセンの大繁盛記であり、そんな事は誰も考えていなかったのだ。
結果として、そのゲーセンは数年後に廃業となるのだが、本当に残念な事だった。

*画像はパワースマッシュ2
⑤「キングスナイト」

スクウェアがファミコンで発売した縦スクロールシューティングゲーム。
このゲームの思い出は、看板に偽りあり!の一言に尽きる。発売前の情報ではRPGと謳っていて、イメージとしては初代「ゼルダの伝説」的なアクションRPGを想像していたのだが、実際発売されたのは・・・前述のとおり縦スクロールシューティングだった。
なにせ、情報がファミマガ(ファミリーコンピュータmagazine)位しかなかったし、田舎の為ゲームの流通がそんなに早くなかった事も有り、実際発売されたら前情報と全然違う!という事に陥りがちだったのだ。

それにしても、コレはない。
RPGの要素は、道中地形を撃つ事で出現するアイテムを取る事でジャンプ力や攻撃力が上がる事らしいが・・・って、ソレただのパワーアップ型シューティング!
一応、ラスボスを倒す為道中取得しなければならないアイテムがあるのだが、それはRPGとは関係ない。
記憶が定かではないが、この状態で堂々とRPGと謳っていたと思うので、かなりイラついた思い出がある。
この当時は、主にPCゲームでRPGが脚光を浴び始めていた時期で、ファミコンでRPGが遊べる!と思い込んでいた人は多かったと思う。そんな期待の中これかよ!?というやるせない思い出しかない。
ちなみに、このゲームを題材としたゲームブックが発売されていたが、こちらは普通に楽しめる作品だった。当時思ってたRPGはコレだ!と感じていたので、ゲームよりゲームブックの方が思い入れが強かった。
更にPC(MSXだったと思う)で、「キングスナイトスペシャル」という作品が発売されているが、これについては詳細不明。
⑥「G-taste麻雀」

彩京がアーケードで発売した脱衣麻雀。
ミスターマガジン、ヤングマガジンアッパーズで連載されていた「八神ひろき」の漫画が原作。この作品は、当時「唯登詩樹」と共に同誌の人気を牽引していて、コスチュームフェチに訴えかける作風で人気だった。
原作のシャープな線の画が好きで読んでいたので、ゲームの登場は単純に嬉しかったが、やはりゲーセンでプレイした記憶がない・・・^_^;
記憶が確かではないが、ゲームが発売された頃、すでに雑誌が廃刊となっていて連載が終了して暫く経っていたと思う。なので、なんで今頃このゲームが?と感じた記憶もある。
麻雀ゲームは、(恐らく)開発にあまり手が掛からず利益がそこそこ出るゲームだったと思われる。そう考えると、ホットギミックで味を占めた彩京がカンフル剤的に発売したのではないだろうか?と邪推してしまう。つまり、彩京が傾きかけていたのではないか?という事だが、考え過ぎだろうか?
ちなみに、ゲームはPS2にも移植されているが、当然ながら健全版だ。
⑦「卒業」

*画像は全てPS版
JHV(ジャパンホームビデオ)が、PCで発売した育成ゲーム。女子高の教師となり、5人の生徒を指導して進路を導いていく育成ゲーム。
キャラクターに指示を与える事で、パラメーターを操作しキャラを成長させていく、いわゆる育成ゲームは、ガイナックスの「プリンセスメーカー」のヒットにより確立されたゲームジャンルである。
このゲームはその流れを受け、高校3年生の5キャラを卒業に向けて1年間導いていく内容。

授業のカリキュラムを組む事で、それぞれのカリキュラムに即したキャラのパラメーターが
上下して行く。それらを上手く管理して、自分好みの進路に導いていく。但し、カリキュラムは1週間に2回、各1人の生徒にしか行えず、また、外部要因(失恋等)でキャラが勝手に動き出すので手を焼くだろうが、その時々の取捨選択がゲーム性であり、パラメーターによる多くのエンディングがリピート性を高めている。
このゲームはPC98用を購入したのだが、理由は簡単で、ゲーム性ではなくキャラデザインが「竹井正樹」氏だったからだ。後にelfの「同級生」のキャラデザインで大ブレイクする氏だが、その前にお目見えしたこのゲームのキャラは、当時漫画家を目指していた自分には強烈に映った。
正直、そんな理由でこのゲームはキャラだけで購入したので、ゲームとしては特に感想はない・・・^_^;
⑧「アンダーカバーコップス」

*画像はスーパーファミコン版
アイレムが業務用で発売したベルトスクロールアクション。3人の能力の異なる主人公を操り、街の平和を守る為に戦う内容。
発売当時のゲーセンは、ストⅡが登場しており、対戦格闘ゲームがシーンを席巻していたが、ベルトスクロールやシューティングも根強い人気を保っていた。
このゲームは、私が勤めていたゲーセンにも入荷していて、ストⅡをよそに黙々とプレイしていた記憶がある。
ゲーム感覚は、オーソドックスなタイプなのだが、敵も味方も濃いキャラだらけ(これはアイレム特有のシブめのドット絵塗りの影響が大きい)で、ユーモアセンスもあるデザインで、動かしているだけで楽しかった。更に、BGMのノリが良く、本当に楽しくプレイ出来た。

対戦格闘がゲーセンシーンのメインストリームに躍り出る直前、様々なゲームジャンルが混在していたゲーセンは、私の中で一番思い出に残っている時代だ。
⑨「レイラ」

dbソフトがファミコンで発売したアクションシューティングゲーム。
このゲームをプレイした記憶はないのだが、プレイしたかったという記憶はある。
ファミコンはハードの性能からグラフィックに難があり(とはいえ、当時はスゴイと思っていたが・・・)、PCゲームの様な美少女ゲームは望むべくもないモノであった。
言ってみれば、キャラクターゲームに弱いハードなのだが、それを補うのはパッケージや広告のイラストであった。(これは、当時の最先端ゲームシーンであったアーケードゲームでも同様の現象)
ややリアル寄りのこのゲームのパッケージイラストは、当時の自分に刺さり、ゲームプレイ意欲を掻き立てて止まなかったのだが、ゲームとしてRPGやSLGに食指が伸びていたとあり、購入に踏み切るまでには至らなかった。

⑩「同級生」
*専用ページにて解説。
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